子ども達と食品ロスを考える。小学6年生の総合学習にお邪魔しました。

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冷蔵庫収納家の福田かずみです。
 
先日、小学6年生の授業にお邪魔いたしました。
 
きっかけは、子ども達からでした。総合の学習で「食品ロス」について調べていて、インターネットでこのサイトを見つけてくれたのだそう。その後、担任の先生からご連絡があり、このような機会をいただきました。
 
夏休みがあけて、間もなく始まった総合学習。これまでに食品ロスの実態を知ることから、どうしたら減らすことができるか。自分たちができることは?と、様々な取り組みを進めてきたそう。
 
まずはじめに、子ども達が取り組んできた内容を聞かせてくれました。
 

 
今年、6年生は畑で大根を作っているのだそう。みんなで間引いた大根を美味しく調理した様子や鮮度を保つための保存方法などを発表してくれました。
 
大根は、新聞紙で包むと長持ちすること。
皮は、天ぷらにするととても美味しいこと。塩で食べるのがおすすめだそうです^^
浅漬けは、実際に家で作ってきてくれて味見をさせてくれました。大根の葉も加えて彩りよく、昆布も入っていました。
 
そんな取り組みを続けてきて、感じてきたことがあると、話題は一変していきました。
大根の皮に限らずロスを生かす料理は、手間もコストも時間もかかる。続けることが難しいと感じるようになったそうです。
 
確かに、今まで捨てていた大根の皮を取っておくことから、そのための調理は、光熱費もかかる。そこに費やす時間。そう考えると、今まで通りポイッと捨てた方がラク・・・
 
そう感じてしまうと、続けることが難しいですね。どんなに良いことでも、続けることができなければ意味がありません。
 
私が、いつも冷蔵庫収納の講習会を行うときに用意しているものがあります。それは、まな板と包丁、そして”ピーマン”です。
 
この日は、茄子も用意して、これらの野菜の切り方を、子ども達に見てもらいました。家庭科の授業で、調理実習を経験している子ども達、興味津々に集まってくれました。
 

 
もちろん、大根の皮も大切にしてほしいのですが、毎回工夫をこらして調理をすることは難しいかもしれません。
 
なので、ピーマンのヘタを取り除くとき。食べられる部分は、一切取り除かないで済む方法を紹介しました。親指を使って、子ども達でも簡単にできる方法です。
 
また、茄子の断面を見てもらい、食べられる部分の確認をしました。
 

 
茄子って、こんな風になっているんだね。食べられない部分はコレだけ(まさにヘタだけ)です。「実はね。いつも捨てられている部分(ヘタの内側)が一番身が詰まっていて美味しいんだよ」と。
 
きっと、子ども達も先生も”ロス”を出さない義務感に疲れてしまったように見えました。
 
私は、それだけ真剣に取り組んできたことにとても感動したのと同時に、そんな子ども達にエールを送りたいと思いました。
 
家庭からの食品ロスの内訳として、『過剰除去・食べ残し・直接廃棄』が挙げられています。その中で、野菜の切り方で過剰除去の多くを減らすことができることを伝えました。
 
「こんなに美味しい部分を捨てていたんだ!」「こんな簡単な方法ならいつも出来る!」との気づきと、その結果、持続して必ず食品ロスを減らすことができるのです。
 

 
いくら素晴らしいことでも、疲れてしまっては続けられないですね。だから、ちょっと気をつけるだけで実践が出来て、それが”当たり前”になること。
 
この日、一緒に過ごす中、何よりも子ども達のがんばりを尊重したいと思いました。
 
後日、担任の先生からメールをいただきました。「子ども達に、またやる気が湧いてきました!」と。
来月には、低学年にむけて学習発表会があるそう。あと3週間。引き続き、わたしも応援させていただきます!