「野菜の残留農薬に思うこと」美人冷蔵庫便りより

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冷蔵庫収納家の福田かずみです。

ここのところ冷蔵庫収納のお話より、野菜の買い方や切り方、洗い方などから、今まで捨ててしまいがちな皮やヘタの扱い方についてのお話が続きましたね。

整えた野菜室で保存ができたら、食材のロスを減らすことができますね。ちゃんと保存の次は、ロスなく調理するためのちょっとした知識をお伝えしています。

そんな【美人冷蔵庫便り】に、先週も読者さんからお返事をいただきました。内容は、野菜の残留農薬についてのご質問でした。

(【美人冷蔵庫便り】とは、メール講座にご登録いただくと毎週月曜日に配信されるメルマガです。)

許可をいただきましたので、今週のお便りでお答えしたいと思います。まずは、Yさんの質問から。

はじめまして。毎週メルマガをたのしく拝見しています。
にんじんの皮を剥かないというのは、栄養面のことを考えて
何回か行ってみたのですが、
残農薬があるというような話を聞いて少し躊躇してしまっています。
本当のところはどうなんでしょうか

みなさんは、野菜に使われる農薬について、どのように感じていますか?

薬なので、できるならば使わないで育てた野菜を食べたいと思うのは当然の心理ですね。

でも、実際農薬を使わないで野菜を育てることは、とても大変そうです。私は実際に農業の経験がないので、ちゃんとお話することは出来ないのですが

その工程は、想像できるかと思います。

大変な手間をかけて、作られた無農薬の野菜は、身近なお店ではなかなか手に入りずらく、通常より割高になってしまいますね。

そんなお野菜を常に購入できるのであれば、良いのですが・・・

でも、わたしはちょっと変なところもあって、”無農薬”と表示されていても、本当に?と思ってしまうこともあります。(ごめんなさい。)

それは、さておき
私たちの暮らしを守る国としては、このことについてどのように安全性を謳っているのでしょうか。

一番わかりやすいものを紹介したいと思います。
東京都福祉保健局に寄せられたFAQ(よくある質問と答え)をご覧ください。

https://food-faq.jp.net/modules/faq/?action=Detail&faqid=11

こちらの末尾には、
厚生労働省「食品中の残留農薬等」
東京都福祉保健局「東京都 残留農薬等検査結果一覧」
農林水産省「農薬コーナー」
農薬工業会「教えて!農薬Q&A」

といった、国としての細かな安全基準についてのリンクも紹介されています。

私は、これまでにも農薬や食品添加物について、体に良くないと主張される方に多くお目にかかりました。

そして、その心配を取り除くための手段は、実に人それぞれなのでした。

では、私の見解はというと。

野菜全体のバランスを欠かすことなく食べることを進める立場として
そろそろ答えを出したいと思っていました。

浴びるような情報が飛び交う中、わたしは、国の安全体制を信じることにいたしました。
そして、地産地消を優先します。(地産地消とは、地域生産・地域消費のこと)

たまたま、私の住んでいる地域は、横浜市の中でも農業が盛んなので、無人販売をしている農家さんがいらっしゃいます。野菜を買う際は、スーパーだけでなく、こちらにも立ち寄るようにしています。

でも、ここでも不安はつきものですね。

ある時、農家さんが野菜を並べていたので聞いてみました。
「農薬は使っていますか?」と。

すると、
「使っています。でも、天気予報を気にして、雨の降る前日に散布しています。」と答えてくれました。

ここで、農家さんの顔が見えませんか?
こんなコミュにケーションが大切だと思うのです。

確かに、心配な農薬ですが。完全無農薬の野菜を食べ続けることは、ご自分で作る以外難しいと思うのです。

先ほどわたしは、国の安全基準を信じると言いましたがその上で、農家さんに感謝の気持ちをもって、寄り添い身近に感じることで、農薬についての不安も和らぐのではないでしょうか。

そして、ひとつの野菜をありのままの姿で(皮も含めて)いただくこと。

また、過剰に切り捨てられることが多い野菜のヘタや汚れの落とし方で食材のロスを減らせることを、伝え続けたいと思います。

今の世の中、情報は山のように溢れていますね。
この投稿が、農薬についての一つの判断材料にしていただけると幸いです。

「野菜の計り知れない栄養」

わたしは、現在わかっている野菜の栄養価は、ほんの一部に過ぎないと思っています。
これからも研究は進み、新しい効能が発表されるでしょう。

例えば、今はよく耳にする”ファイトケミカル”という植物栄養素。

その昔、わたし達はこの存在を、知り得ることはなかったのですから。
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最後までお読みくださりありがとうございました。
ちょっと、今日は、硬い文章になってしまいました。
毎日、不安に思いながら食べることは、カラダに良くありません。
吸収される栄養も、されなくなってしまいますね。
今日のお話は、とても難しいテーマです。
100%の安全が難しい中、ご自分の納得のできる地点を見つけてくださいね。