「もったいない」という言葉に想うこと。

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冷蔵庫収納家の福田かずみです。
 
突然ですが、日頃「もったいない」という言葉を口にすることがありますか?
 
わたしは、子どもの頃 親によく言われていました。
 
電気をつけっ放しで「もったいない」。歯磨きで水を出しっ放しで「もったいない」。もちろん、ごはんをキレイに食べることも。「もったいない」という言葉を聞いて育ちました。
 
でも、当時はなんだか貧乏臭く感じてしまい、この言葉が好きではありませんでした。
 
そんなわたしも親になって、子育ての場面でも「もったいない」を口にしています。
 
しっかり継承されているのですね^^
 
とはいえ、この言葉への印象は、小さな頃から変わることはなく、わたしは貧乏性なんだなぁ。なにかと「もったいない」と思ってしまう自分に、多少のネガティブな思いがありました。
(煮物の煮汁でさえ捨てられないのです・・・。)
 
でも、ある女性の存在を知り、その印象がガラリと変わったのでした。その方の名前は、ワンガリ・マータイさんです。
 
彼女のことは、ご存知の方も多いと思いますが、ケニアの環境活動家であり政治家でした。
 
環境保護のための植林活動である「グリーンベルト運動」を立ち上げ、その功績が評価され、環境分野ではじめて、アフリカ人女性としても初のノーベル平和賞を受賞しました。
 
そんな彼女が、2005年に来日した際、日本語の「もったいない」という言葉に大変な感銘を受け、世界各地で環境保護の世界共通語としての「Mottainai」を広めました。
 

 
ところで、環境保護の推進として、日本でも啓発が盛んに行われている”3つのR”をご存知ですか?
 
Reduce(リデュース・ゴミ削減)
Reuse(リユース・再利用)
Recycle(リサイクル・再資源化)
 
耳にした事がある方もいらっしゃると思います。今では、小学校の総合学習でも取り入れられています。
 
この3つのRは、いわば「もったいない」から生まれた3R(スリーアール)です。
そして、ここにもう1つのRが加わります。
 
それは、Respect(リスペクト・尊敬)です。
 
そう、わたしが子どもの頃感じることが出来なかったこと。
 
「もったいない」という言葉には、ケチケチするということより、その物に対する”敬意”が込められていたのですね。
 
ワンガリ・マータイさんが、日本語の「もったいない」の美徳を理解された時、他の言語では訳すことができないこの言葉を、そのまま「MOTTAINAI」として世界に広められたそう。
 
「もったいない」という言葉に、こんな素晴らしいエピソードがあったなんて。
 
日本のココロが、世界へ。”おもてなし”と同様、日本人として喜ばしいことですね。
 
「もったいない」の発祥の国に生まれ育ったこと。ご先祖から受け継いだココロを多いに伝えていきたいですね。
 
「もったいない」と感じたものが食べものなら、ちゃんと最後まで美味しくいただくことができるように。
 
わたしからは、冷蔵庫の収納方法で、そんなみなさんのココロを大切にしていきたいと思います。